永井路子 『歴史をさわがせた女たち 日本篇』
2008-01-27 Sun 17:10
歴史をさわがせた女たち 日本篇 (文春文庫)歴史をさわがせた女たち 日本篇 (文春文庫)
(2003/06)
永井 路子

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歴史に実在した人物を取り扱った書籍は数多ありますが、私が選ぶのは、まず95%以上の確率で女性を扱った本です。
あまり男性(例えば戦国武将とか)には興味を覚えないんですよね…我ながら不思議。
一方母は真逆で、男性を扱った歴史書が好きで、女性についての本は好みません。
だから女性に関する歴史物は自分で買わないとならんのです…。

というわけで、何となく買った一冊。
まえがきを見たら、“1975年”とありました…私が生まれる前ですよ、これ。
日本史に登場する三十三名の女性を、一人あたり十数ページで解説している、史実ダイジェスト版みたいな本です。
卑弥呼から若江薫子まで、時代を問わず史書に名を残した人物を、永井路子の視点で読み解くもので、ページ数の関係もあり、あまり深くつっこまずさらりと纏めてある感じです。
この本の真価は、歴史上の女性についての検索機能ではないかと思いました。
例:この本を読んでお江に興味を覚えたから、次は『乱紋』を読んでみようかな。
みたいな感じ。
取敢えず、その人物の生まれから晩年までの流れがわかりますので、今後の歴史小説のとっかかりにはいいと思います。

この本を読んで浮んだ、本文と全く関係ない感想は以下の通り。
平安時代の女性に関するくだりを読んでいて、コミュニケーションの流れとして、当時の文のやり取りと現代のメール文化の類似性に気付きました。
通い婚であった平安時代、如何に相手の気を引き続けるか、その目的を果すのに大事な役割を果したのが、歌をしたためた文でした。
成婚の暁には、男が女に後朝の歌を贈りました(正確には、贈らなくてはいけなかった)。そしてそれは事が済んだ後、女へ贈られるタイミングが早ければ早いほど男の評価も上がったのです。
なんだかこれ、考えてみると、合コンの後男から女へ迅速に「今日は楽しかったよ」メールを送る流れと恐ろしいほど相似形でないですか…?
合コンが楽しくても楽しくなくても、とにかくメアド交換した女の子には、会場から離れたら速攻「ありがとうメール」(←もうこれは礼儀の域)。
女の子の方も、その男に気がなくても「こちらこそ楽しかったです」メール。
その文面で、次に会う機会があるのかないのかひっそり探り合ったり。
利用するメディアが違っても、やっている事は千年前からあんまり変わってないぞ、日本人って…と思った読了後でした、いやはや。
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この記事のコメント
平安時代の文と、メールが似てるって
着眼点がすばらしい!鋭い!!
思っていることをそのものズバリ書かないところも
似てるよな〜なんて思ったり。
手段はかわっても、根っこの部分は一緒なのね。

2008-02-03 Sun 09:44 | URL | うっちゃん #-[ 内容変更]
恐縮〜
お褒め頂いて光栄です。というか照れるわ…。
某アニメ映画監督が、アニメーションと絵巻物の類似性を説いているように、日本人の好む傾向って根本的に変わってないんだろうな…と思います。
まあ、それは民族的アイデンティティだから良い悪いの問題ではないと思うけど。
でも千年経ってもあまり進化してないのかも・・・とか思うと微妙な気分になるよね(苦笑)。
2008-02-03 Sun 13:00 | URL | リュウ #-[ 内容変更]
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