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崎谷はるひ 『トオチカ』

Category :
トオチカトオチカ
(2013/04/26)
崎谷 はるひ

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崎谷はるひさんといえば、BL小説。
……と思っていたから、一般恋愛小説をリリースしていると知り、かなり吃驚。
物語舞台が鎌倉ということもあり、手に取った次第。

鎌倉で雑貨屋を経営するアラサー女性・西風里葎子。
里葎子は過去の恋愛がトラウマとなって心に壁を作っているが、そんなのお構いなしにちょっかいかけてくるバイヤー・千正。
鬱陶しく思っている千正に、里葎子はある日うっかり醜態をさらしてしまい……といったイントロ。

何冊か崎谷さんのBLタイトルを読んだことある身としては、キャラクター造詣などは安定の崎谷節といった感じ。
言わなきゃいけないことはしっかり伝えてくれる親友と、
個性際立ち過ぎて癖は強いけれど、ド級の包容力も持ち合わせているパートナー。
そして過去にトラウマを抱えて、それと向き合わざるを得なくなる主人公。
この三人が軸となって物語が動くので、主人公がネガティブに転びがちになるのが苦手な人には、ちょっと鼻につく可能性あり。

正直、いっぱいいっぱいになり過ぎた里葎子がつく悪態とか醜態が、アラサー女としてかなり未熟で「千正も、よくこんな女にアタックし続けるよなぁ」と思ってしまう部分がありました。
(主人公が高校生くらいの設定なら、まだ“青い”とか“年上に出た無意識の甘え”など解釈の逃げ道もあるんですけれど……。)
まあ、そこはハッピーエンドのシンデレラストーリーだから、触れるだけ野暮かもしれません。

生まれ育ちが鎌倉のアラサー女管理人としては、現在郷里を離れていることもあり、
ロケーションに望郷を覚えたのが一番大きな読後感想でした。

主人公がハイスペック男性にこれでもかと大事にされ、ハッピーエンドを迎える恋愛小説を求めている方にお勧めします。

他、雑感。
・「鎌倉」「アクセサリーセレクト系雑貨屋」「アラサー」と、20~30代女性をターゲットに絞り込んだような設定に、思わず「あざとい!」と思ってしまった(褒め言葉)。
・鎌倉って隠れ家的レストランも多いので、「あの店」の設定は上手いと思いました。
・そして料理も美味しそう……。食べたい。
・でも、そこまで鎌倉のロケーションが物語的活用されてもいなかったような。もっと観光小説的にあれこれ出てくるかと思ったのだが。
・そんな中、カフェのシーンでディモンシュ登場。まあ、あそこ老舗ですからね。
・正直、里葎子の店の位置だったら、御成商店街のお洒落系カフェで息抜きした方が自然だったんじゃ……と思った。(雑貨屋からディモンシュまでけっこう距離あるよ)
・トラウマの原因である忠。里葎子は「思えばたいしたことなかった」的な発言してますが、十分にDVです。
・というか、里葎子はきちんとカウンセリングを受けてしかるべき状態だと思うんですが。
・里葎子と千正が往来でやりあうシーンを読んで、「あああ……(ブルブル」となった。鎌倉は街も狭けりゃ世間も狭いので、地元で商いやってる人間があんな行動したら、あっという間に知れ渡るよー。本当に気付かないうちに、どこかで友人知人とすれ違ってるなんてザラですから。
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Comment

こんにちは。

突然のコメ失礼します。私も「トオチカ」を読んでひっかかる部分があった口です。リアリティ云々よりも主人公の内面がゴチャゴチャ過ぎて(^^;)
自分の店とおばの残した家を「大事な場所」と言っておきながら、あっさり男を連れ込んでるし…何なんでしょうね。
しっかりした考えを持ってるようで、周りに流されやすい主人公だなと感じました。

コメントありがとうございます

>>もっちぃ様
コメントありがとうございます。
ベテラン作家さんの作品なので、さらさら読めてしまうのですが、主人公に没入できるかといわれると難しい面がありました……。>『トオチカ』
まあ、あの(悪い意味で)隙だらけなところが、千正の気を逸らさないのかな、と好意的解釈をしています(苦笑)。

お礼

突然のコメに答えて頂いてありがとうごさいました。「トオチカ」の番外編を読まれましたか?電子配信なんですが、相手の男性目線と主人公目線の2篇があります。
興味がありましたらどうぞ(^-^)

こちらこそ

こちらこそ、ご丁寧にありがとうございます。
電子書籍版を購入しているので、主人公視点の番外編は読了しております。
なんだか、何だかんだ言いつつ同棲生活順調な二人が微笑ましかったです。
ただ、どうしてもこのカップル、長続きする気がしなくてですね……(苦笑)。

閉じた世界の王子様とお姫様

確かにこの2人、結婚しても数年で別れそうですよね…同じ失敗を繰り返しそうです。
私の中では千正と忠は同じ匂いがするんですよ。
里葎子に髪の毛を伸ばしてくれって言う場面。里葎子は忠と千正は違うと言って、あっさり髪を伸ばし始めますが、理由はどうあれ「恋人の外見を自分好みに作り変える」男って信用していいもんでしょうか?
忠は自分の手で里葎子を彼のモラルに閉じ込めようとしますが、千正は自分では閉じ込めません。里葎子が自分で納得して自ら閉じ込められる。
おばが残した家が里葎子の新しい檻。そこに2人で閉じこもる。お互いの都合が悪い部分は見ない。
カバーのイラストを見る度にそう考えずにはいられないのです。
辛辣な言い方でごめんなさい。

千正の緩慢な干渉という発想はなかったので、「なるほど」と納得してしまいました。
登場人物が非常に限られているせいか、最終的に里葎子にとって居心地がいいものしか残らなかった描写も、「閉じられた世界」感の要因でしょうか。
これで仕事かプライベートで切磋琢磨するライバルなどが存在すれば違和感なかったのかもしれません。

一番気になっていたんです

比奈は切磋琢磨する相手ではなく、里葎子の都合の悪い事は言わない「親友」、千正は里葎子を包み込むように愛しているように見せかけて、彼女を緩く支配しているだけですからね(苦笑)
「里葎子の逃げ場所」が嫌な感じかするんですよ。世間と隔絶された、居続けるとダメ人間になりそうな場所で。正直、この閉じた世界が壊れた時、里葎子は本当に立ち直れないだろうな、などと余計な事を考えてしまいます。
そんな訳で「トオチカ」に行ってみたいとは思えません。オシャレな店にたまに見かける、「お初のお客は入っちゃいけないような雰囲気」がすごそうですから(^_^;)

あの環境は里葎子にとってリハビリの空間であって、成長を促す要素がないので、もし物語が続くとしたらそのあたりを補完してもらえれば、この読後感のモヤモヤが解消するかもしれませんね(苦笑)。
鎌倉は、店構えお洒落だけど入りにくいわ……って店が結構あるので、「トオチカ」は妙にリアリティありました(笑)。

なるほど、リハビリの環境ですか。里葎子はこのまま千正や比奈、平林達だけを相手に世間に背を向けて生きて行くように感じてしまったもので(^_^;)。

長々とコメントを書いてしまい、すみませんでした。
「トオチカ」に関する色んな感想を読んできましたが、褒めちぎってばかりの感想が多い中、冷静に長所短所の感想が書かれていたので、好感が持てました。
読了後に残ってしまった、胸の中のモヤモヤも随分スッキリしました(笑)
ありがとうございました(^-^)

こちらこそ、適格な表現で私の気づいていないポイントを教えていただき、ありがとうございました。
周りに『トオチカ』を読んでいる友人・知人がいなかったこともあり、
もっちぃ様のコメントで気づくことも多かったです。
ダラダラと更新しているのんびりブログですが、もしよろしければまたお越しください。
お待ちしております。
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